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キャッシングコラム


ヤミ金について


 

みなさんこんにちは
某キャッシング会社勤務のSと申します。
このコラムのコーナーは何人かでキャッシング関連のテーマで書かれていくようですが記念すべき第一回は
私のところに依頼が回ってまいりました。
最後まで(時間がなければ途中までで結構ですが・・・)よろしくお願いします。
さて、 私のコラム第1回は依頼のあったヤミ金についてです。
結構前からヤミ金の話は話題になっていますが、今はピークも少し越えたんじゃないでしょうか(それでもまだまだ多数うごめいているようですが)
対策法が出来るなど法律も厳しくなり、ヤミ金業者にとってはやり辛くなりもっとおいしいところに移っていっているっていう事ですかね。
このサイトにも多数情報が記載されているようですので、ある程度ヤミ金の見分けはサイトの記載内容でつけることが出来るのではないでしょうか。
ですので、私の方では具体的な事例でも挙げて詳細を説明します。
また、最近ヤミ金と同じくらい増えている不正請求についても少し説明しましょう。

ではまずは、ヤミ金から

■ヤミ金って?
ヤミ金とよく一般に言いますが、ヤミ金とは一体何なのでしょうか
取立てが怖いところ?893さんがやってるところ?借りちゃったら最後内蔵とか売られちゃう(ちょっと古いですかね・・・)ところ?
まあ、一般的にはそのようなイメージでしょうか
では、そういったヤミ金と呼ばれる所は普通の消費者金融・キャッシング会社と何が違うのか。
怖いって言うのはもちろんですが(ひょっとしたら相談にのってくれるようないい?ヤミ金もあるかも知れませんが、取立てに関して優しいとこなんてありません。 やさしい顔なんてしてると間違いなく返済は後回しにされてしまいますから)、最大の相違点は「違法業者」という点です。
ヤミ金とは「違法業者=法律を犯している」業者なのです。
つまりは犯罪集団ですので、一般の消費者金融等の怖いところではありませんのでお間違いなく。
一般の消費者金融は様々な規制の法律の中できちんと営業しています。

■ヤミ金の違法性
では、どんな部分が違法なんでしょうか
大きく分けると二点(もちろん他にもたくさんというかあらゆるところが違法なので大きく言うとです。)
無登録業者(貸金業規正法違反)と金利取りすぎ業者(出資法違反)です
お金を貸す業者は、貸金業の規制等に関する法律(通称:貸金業規正法)という法律を守らなくてはいけません。
その法律には貸金業を営む者の、登録を義務付けています。
金融の広告の下の方に会社名や電話番号住所といっしょに小さく(笑)書いてある、都(5)00×○○号 とか
関東財務局(4)00×××号 というやつです。
つまり、金融業を営むには事務所の所在地の都道府県の知事に登録申請して許可を受けるか、事務所が複数の都道府県にまたがる場合は財務局に申請して内閣総理大臣の登録許可を受けなければ法律でしてはいけない事になっているのです。
その登録がなされていない業者が、無登録業者=「ヤミ金」です。
(普通のところはそんな所にスペースを割きたくないのですが、広告に入れないといけないので小さく入れますが、これを大きく入れているところや、登録業者ですので安心ですとか言ってる所は「まず安心ではない」です(笑)。最近はi-modeのサイトでそういうのが多いようですね。私が見かけて面白かったのは、「東京都登録の安心の業者です。」って書いてあるんですが会社概要も細かい商品説明も、肝心の登録って書いてあるのに番号さえもどこにも書いてなくて怪しい事この上ないっていうサイトがありましたね。登録して営業するのは当たり前ですので普通はわざわざ登録してある安心の優良店ですなんて自分からいいません。そのような事が書いてある会社は逆にまずあやしいとおもって間違いないですね。)
登録もしていない業者など間違っても近づかないでください。登録しないくらいですのできっと地獄をみます。
(たぶん・・・登録はしてないけど紳士的だよ〜なんて事はまずないでしょう。普通の営業する気があれば登録はまずするでしょうから)

まあ、実際に怖いのは登録はしてあるから安心と思わせて高金利を取るパターンの方です。
貸金業は貸金業規正法の他、いくつかの法律で縛られています。
その中のひとつに「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律出資法」(通称:出資法)という法律があります。
名前の通り出資の受け入れと金利について定められている法律です。
ここには貸金業者の受け取ることのできる利息として年間29.20%までと定められています。
年間で29.20%です。つまり10万円かりて一年で29,200円以上の利息を払わせる業者は違法という事です。
遅延損害金と言われる損害金利についても上限は29.20%ですので、支払いが遅れようが何しようが年間で29.20%以上とる業者は違法ということです。
一ヶ月を30日と計算すると10万円借りて最大で2400円です。たったの2400円です。もしヤミ金に手を出されたことがあって、
法定利息を知らない人がこれをみたらぶったまげる事でしょう。
ヤミ金は3万円くらい借りても1週間後くらいには利息だけで元本(借りたお金)と同じくらいの利息を取られるところがゴロゴロしてますから・・・
3万円で1週間後(7日後)で元本+利息で6万円ですから金利に直すと、なんと!法定金利の178倍もの金利です。この高金利がヤミ金の実態です。
※利息の計算方法は簡単です 金額×金利(借入れ上限29.2%)÷365日×利用日数 ででます ここでは、30000円×29.2%÷365×7日=168円が法定金利です。
今は、このくらいの高金利はヤミ金では珍しくありません。良心的なほうかもしれません。

ヤミ金は当然顧客の事なんて考えません。搾れるだけ搾り取ります。以前は、生かさず殺さずといった江戸時代の年貢のような?部分もあったようですが、今は短期勝負のようです。
同業が増えすぎてうかうかしていると他のヤミ金に持っていかれてしまうので一回でとんでもない高金利をとります。 (今もすご腕?のヤミ金業者はわざと返済をちょっとまったりして恩をうるようなアメと鞭をうまく使い分けているみたいですが・・・)
それがヤミ金です。たった一万円、二万円が何十万にもなっていくのがヤミ金の恐ろしいところです。
一万、二万ならと思って借りるとそこには地獄が待っているのです。返済すればいいのはもちろん一万、二万では済みません。
数日単位で何千円、何万円単位で金額が跳ね上がっていきます。借金0の人でも返すのは困難な金額になっていきます。
他社に借入れがあれば返せるはずもありません。借金の額は雪ダルマ式に増えていき、それにともなって取り立ても何度も家や仕事先、親兄弟の元にやってきます。
もうまともな生活が送れるわけがありません。近所には顔みせられませんし家でもじっと電気を消して息を潜める生活。会社でも問題となり解雇、もしくは自主退社、親族からも絶縁といった事にもなりかねません。
個人のちょっとした借金の問題だけでなく社会の一員としての生活が侵されてしまうのがヤミ金なのです。
しかも、一度顧客となってしまうと様々な理由や因縁をつけいくらでも請求にきます。
グループで名簿を回され運良く一社を返済できても第二、第三のヤミ金がつぎつぎとアプローチをかけてきます。そうやってヤミ金の最悪の無限ループに陥ってしまいます。ヤミ金に一度、手を出してしまうと人生が破綻しかねない事が間違いなく起こってしまいます。

■ヤミ金の蔓延理由
では、なぜそんなヤミ金が蔓延していったのか
日本の法律では法律を犯すと罰せられます。罪によっては刑務所行きです。
そんな法治国家なのになぜこんな違法業者がまかり通るのか?
それは今までの法律と日本人の性質に問題がありました。
警察には民事不介入という大前提があります。このため、ストーカー事件の多くは発生し、ヤミ金も蔓延してしまったのです。
ヤミ金業者が押しかけてきても、お金の貸し借りという民事の土俵ですので警察は動きません。
業者に暴力を振るわれて怪我でもしない限り刑事事件にならず民事不介入という前提の下、動く事が出来なかったのです。
しかも万が一怪我をさせられても訴えない限り刑事事件にならない為、訴える事に対してアクティブではない日本人、しかも借金をしているという負い目がある上に、相手が怖いとなるととてもじゃないけど訴えを起こせないのが普通でしょう。
ストーカー事件も同じく警察に内情を訴えても怪我でもさせられない限り個人間の民事問題という事で門前払いがほとんどだったようです
(まあそれを理由に個人の面倒な事には関らないという背景がないとはいいきれませんが・・・)
つまり、どんなに強引な取立てをしてもここ日本においては、それによって捕まる事がほぼ無かったのです。
ヤミ金をしようとする業者にとってそんなおいしい話はありません。どんなに法律を犯した営業であってもほとんど捕まらないのですからやりたい放題です。
リスクが少なくお金を稼げるのです。それが、本来アングラな存在であるヤミ金が限りなく表にで、爆発的に増えた理由です。
今では、ようやく貸金業規正法と出資法が改正され(ヤミ金対策法)警察も以前に比べ検挙に力を入れるようになり表立った横行は以前よりは収まってきたようです。 (某、893系のヤミ金の帝王とよばれる人物が逮捕されたのをおぼえていらっしゃる方も多いのではないでしょうか)

■ヤミ金の展開
一時期は神田界隈や新橋界隈の消費者金融業者のうち、90%がヤミ金ではないかといわれていました。
実際にヤミ金が堂々と事務所を構え、業者によっては駅前で看板を立て勧誘していたのですからすごいもんです。
ヤミ金が増えるにつれ、手口も増えどんどん巧妙化していったようです。
無登録でやっていたヤミ金業者もさらに顧客を獲得する為、登録をし堂々と雑誌やスポーツ誌に広告を打つようになりました。(登録をするのは、登録店ということで安心感をもたせるのとともに、広告を打つのには登録が必要だからです)
掲載審査の緩いスポーツ紙の案内広告(決められた一段のスペースに文字だけで書かれた広告)やパチンコ紙、アダルト系のマンガ誌等には大半がヤミ金広告が占めているといった状態です。
当然、そういったものはアングラな存在のものではなく一般の雑誌やスポーツ紙ですから、ヤミ金被害が増えていったのはいうまでもありません。(そういった紙面の金融かに借入れを申し込む際は、よく告知の内容と文章を確認してください。あまりにもお得すぎる内容だったり、ちょっとでもあやしいなと思った場合は申し込みをやめた方が間違いないですね。)
告知スペースの多くとれる雑誌では紹介屋といわれる自社で貸付を行わないヤミ金が横行しています。
手口は、安い金利や誰でも借りられるような「他社・過去気にしません。あなたの人柄で融資します。」のような文言で顧客を集め、実際に電話をすると「あなたの状態では当社ではかせません。うちの知り合いのところに話を通したのでそこに電話してください。借りれたらうちに電話してください。」といわれ借りられて電話すると法外の手数料を請求されるというものです。
実際に話を通したわけでもなんでもなく単に審査が比較的甘い会社を紹介しただけです。(まあ、それはそれで彼らもそういった情報網から情報を仕入れているわけで、仕事をしてるって言えばしてるんでしょうけど法外の紹介料をとれば違法ですのでねぇ)
もし、おかしいと思い手数料を払わないというと態度は一変し、「この融資を行うようにするために動いた人件費をよこせ」と言った内容の脅迫が始まります。
しかも、この場合はここに一度申込みを入れているので住所や名前、電話、勤務先等もばれてしまってるのでちょっと困ってしまいますね。逃げれません。脅迫が続く場合は迷わず警察へいってください。
その他、商品を買わせてそれを市場より安い価格で買い取る「買取屋」、あなたのいまの状態では融資は難しいので10万円保証料を振り込めば500万円融資しますといったような「信用屋」といったような実際に顔を合わせたり、脅したりする必要もないようなサギの手口も横行しています。

■さらなる展開
最近は、ヤミ金対策法による規制やマスコミに取り上げられるなどで手口が明かされたりする事で、ヤミ金をやっていてもリスクが多くなる上に、儲けが少ないという事で他のサギに鞍替えする業者が増えているようです。
鞍替え先は、今また問題になっている「架空請求」や「オレオレサギ」、「押し貸し」です。
オレオレ詐欺は高齢者を対象としている場合が多いですから、これを見ていらっしゃる方はあまり対象者ではないかもしれませんが、「架空請求」の被害は本当に多いようです。
ほとんどがアダルト系や携帯の着メロ・ゲーム系の内容の支払い請求みたいですね。
これらは自分の身に覚えがなければ、もちろん支払う義務はないので無視すればいいのですが、請求の段階で「法的手段に訴える」であるとか「回収専門業者が直接回収に伺います。その人件費、宿泊費も請求させていただきます」といったような脅しのメールが何度もはいり、時には電話もかかってくるため、怖くなりついつい支払ってしまう人が多いようです。
対処としては、架空請求は不特定多数に同時にメール配信やワン切り電話している場合がほとんどですので、実際に回収業者がきたりする事は極めて稀なので無視が一番です。
あと、絶対に電話で脅されたりしても名前や住所等を言わない事です。ほとんどの場合が、電話番号のみ、もしくはメールアドレスのみしか分っていませんから、それ以上の情報を相手に与えない事が重要です。
実際私のとこにもアダルト系のメールがきて思わず(あくまで思わずです、思わず・・・)クリックしたらその後、散々電話とメールの請求がきましたねー。
私のところに来たのはかなりシステム的で、電話番号宛にメール(auでしたのでcメールってやつです)が来たのですが、それをクリックしてアクセスするだけでどの電話番号がアクセスしたか分るようになっていたみたいですね。
各アドレスが固有のIDが振ってあってそのIDと電話番号が自動で照合出来るみたいでした。しかし、さすがにびっくりしましたね。何も入力したりしてなくても、個人特定されているんですから。
これだけシステム組って事は相当儲かるんだろうなぁって思ってしまいました。
話がそれてしまいましたが、最後の「押し貸し」は口座に一方的にお金を振り込んで後から法外な利子をつけて返済を迫るパターンです。ネット上で個人で売買をしていて口座番号を公開しているような人は注意が必要です。
また、公開していなくても口座番号が売られている事もありますので、公開していないからといって安心ではありません。
対処法としては、まず不審な振込があった場合は決してそのお金を使わないで、振り込んだ相手から請求の連絡と振込先の連絡があったらそこにそのまま全額返してください。
できれば、返金したら該当口座は閉鎖か移動してください。そのままですとまた、振り込まれる可能性がありますので。

長々とヤミ金とその先の発展についていろいろ書かせてもらいましたが、ヤミ金は怪しいとおもったらまず近づかない、そんなにおいしい話はまず無いって言うのを頭にいれておいてください。その他の詐欺等についても、身に覚えの無いものはまず基本は無視、その他は怪しいと思ったら関らない事がトラブル回避の一番重要なことです。
万が一かかってしまったらスグに警察や消費者センターに相談するようにしてください。

最後までお付き合いいただきありがとうございます。
それではまた次回も宜しくお願いします。



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